海外交通政策資料研究会 第38回

海外交通政策資料研究会 第38回 議事録
日時 201426日 (木)1500

 議題及び資料
1  米 一般教書と鉄道問題
2  米 次世代高速鉄道車両とRFP
3 米 Metro-Northの人事
4  EU Shiftt2Rail研究開発構想
5 英 HS2報告書の公表拒否
6 英 電化7年計画の契約 
7  獨 DB販売方法のカルテル疑惑
8  仏 Paris EstCDG空港連絡線計画
仏 SNCFの長大貨物列車
10  西 RENFEの公共輸送契約
11 EUの貨物輸送構想と今後

 報告及び議事内容
 
★オバマ大統領はこれまで重点を置いてきた高速鉄道計画やAmtrakについて一般教書演説では触れなかった。Frank Wilnerの論評を基に節目となったこれまでの米国交通政策と大統領スタッフの関係をレビュー★Amtrak (NEC)CHSRAは共同で450座席、時速200マイルを目指す互換性のある次世代高速鉄道車両のRFP(Request For Proposal)を発表。期限517日、決定年末予定。圧縮荷重、車両限界などを考慮した日本の参入可能性★運輸安全委員会の緊急命令を受けたMetro-North の社長交代★EUは貨物10%、旅客6%のシェアの鉄道需要拡大のためPPPによる共同研究開発事業Shift2RailS2R JU)を採択。EUAlstom,AnsaldoSTSBombardierSiemensThalesCAFなどのメーカーとインフラマネージャーTrafikverketNetwork Railが創立メンバーとなり、公募によりAssociated Memberが選定される。EU 7年間で従来の34.5億ユーロを拠出し民間を含め少なくとも約9.2億ユーロの規模となる。2011年のWhite Paper on Roadmap to a Shingle European Transport Areaで方向付けされ、Package4で具体化される競争的、資源効率的、かつ互換性のある鉄道の創出が必要であり、高速鉄道、ERTMS、自動メトロシステムなど世界的水準にあるとはいえ中国、韓国などアジア勢の追い上げが著しく、交通供給産業にとって研究とイノベーションが不可欠であるとの認識による。日本もその動向を注視する必要★イギリス交通相はHS2に関するMajor Projects Authorityのアセスメントの公表(Information Commissionerの命令)にFreedom of Information Act 53条に基づく拒否権を発動した。イギリスの大型公共事業の評価、情報公開などの手法を改めて検討する必要がある★Network Railは今後7年間、2000マイル、20億ポンドの電化計画の地域別供給事業者4社を早期選定した★ドイツカルテル庁はDBが鉄道駅の乗車券販売に関し競争者に不利益扱いをしていないかの調査を開始★ADFRFF50-50の共同体が設立され、2023年目途にパリドゴール空港アクセス鉄道が建設される。東駅から地下を経てRER B線沿いに進み北に折れてLGV沿いに空港に入る。運行者は未定だが約10ユーロ高い運賃を見込む。建設資金回収のめ航空券付加税も視野に入れる★EU16事業者が共同で行うProjectMarathon に沿ってSNCFRFFSibelinNimes間で無線コントロールによるBB37000 牽引2列車の結合(1476m、3489t)運転を行った★スペイン政府はサービスレベル、車両、正確性、満足度を条件に20132015年のRENFEによる中央政府保有の郊外線、Avant高速サービスを含む中距離輸送,メーターゲージFEVE線の運行などの公共サービス義務輸送を承認した★La Vie du Rail Nathlie Steiwerのコメント―EU委員会委員の任期満了を前にして、鉄道貨物の中長距離道路輸送からの転換目標、トラック課税、自由化や満足度などへの懸念、地域応じた道路課税など―を参考に2011 White Paper on a Roadmap to a Single Euopean Railway Area, 4th Railway Package, Directive2011/76/EU(インフラ課税)を取り上げた。

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