海外交通政策資料研究会 第39回 議事録
日時 2014年3月27日 (木)15:00
議題及び資料
1 DOT 2015 交通関係予算要求
2 JPM世界鉄道関連株投信その他
3 Amtrakのインフラ改良計画の進展
4 欧州議会のFourth Railway Package 関連立法対応
5 EU Urban Mobility Package
6 日英 CBTCの選定問題
7 Strasbourg-Kehl間のトラム延伸
8 ICE3
9 Paris バスの電気自動車化計画
10 仏 TER 27線の廃止危機
11 仏 Bretigny事故の第一次報告
12 ATOからUTOへのメトロの歴史
13 台湾高鉄の近況
報告及び議事内容
★米国大統領は3月4日、2015年度予算教書を議会に提出。運輸省関係では909億ドルの陸上交通予算を計上。インフラ強化、経済成長、安全、効率化を目指す。主要テーマは4年間で道路・橋梁1990、Transit720、旅客鉄道190、道路安全670、貨物100億ドル等総計3020億ドルのMap21に続くsurface transportation reauthorization proposalであり、Highway Trust Fund の不足を補うため1500億ドルの法人税改革からの資金導入を見込む。今後の議会の対応に注目★①世界の鉄道及び関連産業株を対象とするJPM投資信託の運用状況②年金積立金管理運用独立行政法人と日本政策投資銀行がオンタリオ州公務員年金基金と共同投資協定を結び投資信託による先進国の鉄道、電力、ガス等へのインフラ投資③EUのHorizon2020に基づく研究イノベーション助成の公募★Amtrak2014年度追加1200軌道マイルのPTC導入(北東回廊(NEC)、ミシガン線全線で530マイル設置済)、NEC高速化工事、Penn駅を含む駅改良等の投資計画を発表。同時に政府による資金助成を要望★昨年 1月のEU委員会提案6法案のFourth Railway Packageにつき議会が本年2月25日に第一読会で修正提案(position)を承認。これに対し委員会は安全、インターオペラビリティ、ERAの役割など技術的な障害除去を評価する一方、市場開放(2019年)、公共輸送入札制(2023年)、垂直統合のインフラマネジャーの独立性、財政の透明性など市場への参入分野について委員会及び運輸観光委員会(TRAN)の意向に添うものでないとの見解を表明。二院制の一方の閣僚理事会の読会がこれをどう受け止めるかによって今後の委員会の対応が決まる★EU委員会は昨年12月に環境保全、モビリティ向上を目指し情報の提供,助成、Horizon2020 の枠組みの下でCivitas2020研究開発投資などを行うurban mobility package を採択。都市物流、流入規制、ITS、安全など官民各段階が共同作業を行う★IRJは JR東日本のATACS、THALESのCBTC導入、日本信号の北京、デリー、金浦でのSPARCS(CBTC)の採用を紹介。ロンドン地下鉄Sub-Surface区間のCBTC契約撤回ついて、地下区間の路線状況と異なりプロジェクトの複雑さではないかと論評★ライン河に新橋を架設、ストラスブールのトラムをドイツ側Kehlへの延伸工事着工★安全、環境、サービスに対応した新世代のICE3の国際線用407型が2011年予定より大幅遅延し昨年12月にSiemensから当面4編成の納入。更に仏・ベルギ―の認可が必要。今後海峡トンネル、旧型ICE1の置換も視野★RATPはロンドンバスの運行者RATP-DEVのハイブリットバス導入、運行経験をもとに大気汚染に対応し10年後にパリのバスを電気自動車に置換える方針を発表。STIFとの協議、4路線で実験開始の上2015年中に関係者の意思決定を図る意向★仏FNAUT(交通利用者連合)ローカル線27線区(5,000㎞)に廃止の恐れあり、効率とサービス両立の運行者選択を提案(英国でも交通関係利用者協議会が活動)★仏事故調査局(BEA-TT)はBretigny事故原因を点検の手抜と継ぎ目板脱落とする第一次調査報告発表★V B Vuchicのメトロ等のATOからUTO(Unattended Train Operation )に至る歴史と選定条件について記述★台湾高速鉄道の人事、営業成績、財政問題の近況。