海外交通政策資料研究会 第43回 議事録
日時 2014年11月13日(木)15:00
議題及び資料
1 カリフォルニア高速鉄道の車両発注
2 中国鉄道産業
3 Mexico City-Queretaro 高速線
4 米 北東回廊の改良問題
5 英 ユーロスター株の放出
6 英 Network Railのコスト削減
7 英 鉄道旅客増
8 独 オープンアクセスサービスからの撤退
9 仏 Grand Paris 計画と交通財源問題
10 EU新交通コミッショナー Violeta Bulc
11 新幹線50年
報告及び議事内容
★CHSRAはAmtrakとの共同発注を取りやめ、互換性のある次世代高速鉄道車両の発注Request for Proposal (RFP)へ向けての手続きRequest for Expression of interest(REOI)を開始。最高時速220mph,軸重17トン、450座席、95編成、保守基地の設置などの仕様。Japan California HSR Consortiumの動向★中国鉄道産業について、23都市で2700㎞の地下鉄、2850㎞の建設、CNRとCSRによる海外事業参入、研究開発、出資、産業育成などのリスク負担と一体化した発展途上国への進出など最近の情勢についての紹介★中国のMexico City‐Queretaro高速線の独占受注と翌日の契約解除★米FRAはAMTRAK及び地域交通のサービス低下と老朽化が進む北東回廊に関し「NEC FUTURE A Real Investment Plan for the NEC」として検討を加えてきた、2012年7月から2013年3月までの「Initial Alternatives」に次いで11月5日に2013年4月から2014年7月までの「Preliminary Alternatives Evaluation Report」を公表。98の提案が15に絞り込まれ4つのプログラムレベルに分類され、ハドソン川等のトンネル、新ルート開発などを含み今後環境影響などを加え来年秋「Tier 1 Draft EIS Alternatives」がまとめられる予定★英国政府は選挙前に公共負債の軽減のためユーロスター会社の40%の全持株売却を予定(55%SNCF,5%SNCB保有)しexpression of interestを募集。現在配当もあり28編成(Velaroe320 10編成をSiemensに発注2015年末から納入予定)による輸送は比較的好調★Network Railは2002年民営会社として設立され本年9月1日32億ポンドの債務を政府に引き継ぎ再国有化。2500の駅と線路を保有、約60%の収入は政府、約30%は線路使用料、約10.%は保有資産レント等。ORRは改善が不十分、財務報告が透明性に欠けると批判、2019年までに20%の経費削減を要求(Network Rail Limited Financial Statement 2013,ORR Annual efficiency and finance assessment of Network Rail)★英国鉄道旅客は前期対前年3.7%、第一次大戦後の復員輸送以来の高水準、最近15年間ではヨーロッパ各国に比し伸びが顕著、政府は運賃値上げを見込む。Network Railが5年£350億の投資を見込み、駅改良、電化、線増、線路更新などに充てる★Veolia Verkehrが独におけるInter-Connex長距離オープンアクセスサービスを12月で終了すると発表。バスとの競争、アクセスチャージの増加が理由★2010年法によりGrand Paris Express及び関連都市計画、調整を担うSociete du Grand Parisが設立され、財源の一部として2011年にTaxe sur les bureaux(TSB)が導入されているが、計画促進のための観光税の増徴は否定され、TSBの上乗せとしてTaxe speciale d’equipement(TSE,地域圏のみに配分)と駐車場課税の増徴が首相提案され2015度予算時に審議される★EU委員会の交通コミッショナーにスロベニアの女性Violeta Bulcが選ばれた★独Handelsblattは50年を迎えた新幹線について未来型のユニークな形状、無事故、経済発展効果、最高速度、欧州に対する影響、地震対応,極小遅延、高頻度、清潔、大量輸送、リニア開発など賞賛の目で紹介