第93回 海外交通政策資料研究会
2024年9月19日(木) 15:00
【議題及び資料・情報】
- アジア地域別鉄道プロジェクト関連情報
- Inno Trans 2024:the five big talking points
- European Rail Freight Association sets out priorities
- Bogie-mounted sensors
- China postpones delivery of locos to Belarus
- Porsche Holding in group taking stake in Greyhound owner Flix
- Verkehrsverbund Ost-Region の Klimatickets
- Klimaticketについての論評
- インド新幹線
- パリ近郊でのSNCFに対する妨害工作
【議事概要】
- インド新幹線7km海底トンネル工事開始。JR西日本とタイRTRDA各種支援事業協定。AIIBベトナム南北高速鉄道と地下鉄に50億ドルの公約。ホーチミン市地下鉄2号線韓国輸出入銀行と投資準備支援事業範囲の基本合意。インドネシアKCI中車青島四方から8編成の車両と新都市ヌサンタラ無人運転ATR車両を購入。フィリピン政府ADB をトランスアクションアドバイザーに任命マニラ3プロジェクトを推進、南北通勤鉄道円借款による工事で一部駅の構造物完成。9月中国213kmキルギスタン260kmウズベキスタン50kmの鉄道事業3カ国が投資協議書を締結、建設開始
- さまざまな成果が展示されるInno Trans 2024を控えIRJ Kevin Smithの見解。SCIは、2023年の世界鉄道産業はサプライチエーンの乱れとエネルギー高騰を乗り切り€200bnの大台に達し4%の成長を見込むが、エネルギー、コスト、ストック、資金、DAC,ERTMCS,ERTMS、モーダルシフト、世界地政学的状況、保護主義、CRRC,ALSTOM,SIEMENSなどの動向、デジタル化、業界のスキルと多様性などを指摘
- 欧州鉄道貨物協会2024~2029年のマニュフェストでインフラ整備、単一欧州鉄道圏、競争力の向上の3政策目標と、①整備と一時的輸送力制限への運行会社補償、②安定的な線路使用料、③ERTMS導入と車載ユニットとの調整、資金提供、④官僚主義の削減、言語・認証用件の簡素化の課題を設定
- 欧州貨物オペレータはAI DIGITAL社の車載センサーベースシステムの使用により、リアルタイム計測と偏積の回避、通信機器によるオペレータに情報提供、今後軌道に対する情報提供も可能になる
- べラルーシ向け仏・中開発の電気機関車BKG2、EU-US制裁により西欧側の部品調達ができず自国化による大幅納入延期
- Porsche Holding欧州でFlix Bus、北米でGreyhound を持つFlix SEの35%の株を所有すると発表。初めて消費者側プラットホームへの投資
- オーストリア東部運輸連合(VOR)気候変動対策チケット(Klimaticket)利用が増加、公共交通利用度が高まった
- ウィーン経済大学Fürst教授、ドイツ19€/49€チケット、オーストリア全国環境チケットなど年間乗り放題の乗車券の具体例を紹介。人気は高く政治家に受けるが、乗客の純増は比較的少なく運賃の経済的役割が軽視され収入減。補償も不確定。企業の経営問題が残り極めて重要な車両インフラの保守、整備などの問題が未解決だと論評
- インド高速鉄道 JICA借款とその負担、工事進捗の一方大幅開業遅延、新幹線車両を見込むが、国有ICF社にアジアで需要が見込める1435mm規格の車両の国内製造も指示
- 6月26日、パリ近郊でTGV北、西、東,南西線に対し同時多発的に放火などによる信号妨害があり、大規模な運行障害発生。SMSなどによる乗車予定者に対し周知徹底が行われた
【出席者】
遠藤俊太郎 川﨑孝夫 佐藤芳彦 佐々木拓二 佐々木敏明 菅建彦 高津敏明 西江勇二 東充男 前田喜代治