海外交通政策資料研究会 第33回 議事録
日時 2013年5月9日(木)15:00
議題及び資料
1 米 2014年 予算教書 運輸関係
2 California State Rail Plan
3 英国鉄道の評価
4 ETR1000
5 Eurostar輸送実績と新規サービス
6 中国鉄道の負債
7 台湾高鉄情報
8 タイ鉄道投資計画
9 オーストラリア高速鉄道計画
10 RATP Dev、Shenyang LRT
11 Yongin LIGT METRO
報告及び議事内容
★アメリカ2014年度の運輸関係予算要求は770億ドル(対2012年6%増)。また、雇用、経済強化の意味も含めて交通緊急対策として500億ドル。うち鉄道関係は66億ドルと緊急対策50億ドル、トランジット関係は109億ドルに緊急対策等を含め199億ドル、MAP-21関係は530億ドルである★本年3月カリフォルニア州運輸局(Caltran)は2040年目途のDraft State Railway Planを発表。高速鉄道(CHSR)7月着工を前に公聴会を経て6月に最終版発表予定である。2008年の旅客鉄道投資改良法(PRIIA)による高速鉄道、都市間鉄道、近郊鉄道計画であり、トランジット、貨物、道路計画を含めた運輸計画の一環である★Rail NewsによるとEU委員会はイギリス鉄道を旅客満足度、安全、モーダルシフトの観点から1990年代以降EU27国中最も改良された鉄道と評価したが、2000年以降の利用料金の上昇も指摘した(EUリポート未確認)★FSは時速400キロのETR1000を公開した。8両編成50セット、4等級、471席、16電動機であり、2014年からミラノ・ローマ間で時速360キロ運転による時間短縮を目指す。競争相手のNTVもAGV Italoによる360キロ運転を計画★2012年ユーロスターは旅客2%増、収入微減にもかかわらず営業利益が倍増した。今後旧車両の改良とVelaroの導入を計画、ロンドンとエクサンプロバンス間の試運転を開始したが路線拡大を検討している。SNCFが過半、間接的にイギリス政府40%、SNCBが5%を所有★中国旧鉄道部は解体され、3月17日監理部門を分離、債務と資産を継承し1.04兆元の資本金で中国鉄路総公司が発足した。3月末の債務は2.84兆元、総資産は4.56兆元、負債比率は62.31%、昨年末より若干増。第一4半期の収支は68.8憶元の赤。本年度5.2億元のインフラ投資と5,200キロの新線開業を見込む。債務の取り扱いは今後検討される見込み★台湾高鉄利用者増、営業成績順調、自由席を増加した。新駅南港への延伸、運行システム等についてJR東海と協調関係★タイ政府は4標準軌旅客新線、メーターゲージ区間の複線化などで676億ドルの投資を計画、さらに都市間、首都圏鉄道、メトロの延伸などを含む7年計画を提案した。Trans-ASEAN ネットワーク、雇用も考慮、50年で回収し、債務のGDP50%超を避ける★4月11日オーストラリアのコンソーシアム1748キロの複線電化、時速350キロの高速線計画のフェイズⅡを発表、2065年を目指す。国民的議論を期待★Shenyang市は7月1日開業予定のLRT運行をフランスRATP DevとTransudevと3年契約、運行会社は市が51%出資、架線なしのLRTはCNR Changchunが30両を供給する。フランス側は香港、南京、マカオ、ソウルに次いでアジアで5番目★韓国Yongin市18.1キロ、15駅、自動運転のEverline Light Metroが4月29日開業、ボンバルディアと韓国企業で構成するYRTCが35年の契約受注、途中騒音、安全問題で国際仲裁裁判所への提訴もあり開業が遅延,ボンバルディアが30両と運行システムを提供、170人の雇用を確保する★1月に開業したFigueres・Barcelona間でTGV Dasyeの乗り入れに関しETCS Level1の互換性問題がありTGVとAVEの両国内の相互乗り入れを見合わせている。