海外交通政策資料研究会 第34回

海外交通政策資料研究会 第34回 議事録

日時 201374日(木)1500

議題及び資料
 1 EU Package 4Interoperabilityに関するCouncilの合意
 
2 EU委員会 Eurostar料金について対英仏声明
 
3 EU委員会  ドイツの会計分離について督促
 
4 EU TEN-T計画の改定合意
 5
 仏国 Commission Mobilité 21 の報告書
 
6 独国 ICEのユーロトンネル利用
 
7 米国 共和党の予算政策と鉄道関係予算案
 
8 米国 CHSRAの工事着工
 
9 米国 MAP21とトランジットの改良
10 米国 新運輸長官

報告及び議事内容
EU閣僚理事会は610日、Interoperabilityに関する委員会提案の方向性を承認した。1月承認の第4パッケージの一部をなすDirectiveの改正、車両の統一承認、ERAの機能強化を含み、11月のEU議会承認を目指す★EU委員会は英仏に対しユーロトンネルのチャージとユーロスター及び貨物の運賃の高水準、参入制限を指摘し、独立の規制官の設置を求めたが、両政府はルールに従っていると反論、ユーロトンネル会社も見解を表明した★EU委員会は620日、ドイツのインフラと鉄道事業の会計分離に関し、持ち株会社と子会社間の利益移転協定、補助金の使途不明確などの早期是正と2カ月以内の回答を求めた★EU530日、現行TEN-T計画のパッチワーク的な道路、鉄道、空港、水運計画を統一した新しい計画に移行することを委員会、理事会、議会で合意した。鉄道は20142020年のConnecting Europe Facilityの融資を重点化し、2030年までにERTMS信号方式を備えたネットワークを完成、2050年には各都市からネットワークへのアクセス時間を30分以内とする★フランス交通インフラ計画(SNIT25年間で2450億€の投資計画)の具体化検討委員会“Mobilité 21”が昨年10月に設置され627日に答申をまとめた。交通システムの現状と財政の見地からインフラ利用の質の保証、サービスの質の向上、鉄道全体のパフォーマンスの改善、交通ファイナンスとガバナンスの改革を柱とし、20142030年、20302050年、2050年以降の段階別プロジェクトに分け、更にAFITF(運輸インフラ資金局)の現行と資金追加を想定した2つのシナリオにプロジェクトを分類、第一段階ではそれぞれ80100億€と280300億€を想定、鉄道では隘路部分へ重点化を提案★ユーロトンネルは開業以来20年間の独占的運用が解除される見通しとなり、ドイツはICE-3の引き渡しを受けて2016年からフランクフルト、ケルン、アムステルダムとロンドン間の直通運転を計画、到達時間短縮を目指す★共和党が多数を占めるアメリカ下院の予算委員会は運輸省、住宅都市開発省の予算を現行より44億ドル少ない440億ドルと見込み、30億ドルの大統領追加要求の高速鉄道及び景気刺激策による運輸省補助金を認めず、アムトラックの運営補助21%カット、資本予算を暫定予算より3.5憶ドル、大統領要求より15億ドル減じた案をまとめる★カリフォルニア高速鉄道会社は2022年開業見込みのMercedSan Fernando Valley480kmの最初の47km 区間MaderaFresno間工事約10億ドルをTutor Perini Corpのコンソーシアムと契約した★アメリカSAFETEA-LUに代わるMAP-21State of Good Repair Grantsによりバスシステムも加えTransitの老朽化対策が進められることになった★62日、アメリカ新運輸長官にCharlotte市長時代に交通問題に功績を残したAnthony Foxxが就任した。

海外交通政策資料研究会 第33回

海外交通政策資料研究会 第33回 議事録

 日時 201359()1500

 議題及び資料
米 2014年 予算教書 運輸関係
2  California State Rail Plan
3  英国鉄道の評価
4  ETR1000
5  Eurostar輸送実績と新規サービス
6 中国鉄道の負債
7 台湾高鉄情報
8 タイ鉄道投資計画
9 オーストラリア高速鉄道計画
10  RATP DevShenyang LRT
1  Yongin LIGT METRO

 報告及び議事内容
★アメリカ2014年度の運輸関係予算要求は770億ドル(20126%増)。また、雇用、経済強化の意味も含めて交通緊急対策として500億ドル。うち鉄道関係は66億ドルと緊急対策50億ドル、トランジット関係は109億ドルに緊急対策等を含め199億ドル、MAP-21関係は530億ドルである★本年3月カリフォルニア州運輸局(Caltran)2040年目途のDraft State Railway Planを発表。高速鉄道(CHSR7月着工を前に公聴会を経て6月に最終版発表予定である。2008年の旅客鉄道投資改良法(PRIIA)による高速鉄道、都市間鉄道、近郊鉄道計画であり、トランジット、貨物、道路計画を含めた運輸計画の一環である★Rail NewsによるとEU委員会はイギリス鉄道を旅客満足度、安全、モーダルシフトの観点から1990年代以降EU27国中最も改良された鉄道と評価したが、2000年以降の利用料金の上昇も指摘した(EUリポート未確認)FSは時速400キロのETR1000を公開した。8両編成50セット、4等級、471席、16電動機であり、2014年からミラノ・ローマ間で時速360キロ運転による時間短縮を目指す。競争相手のNTVAGV Italoによる360キロ運転を計画★2012年ユーロスターは旅客2%増、収入微減にもかかわらず営業利益が倍増した。今後旧車両の改良とVelaroの導入を計画、ロンドンとエクサンプロバンス間の試運転を開始したが路線拡大を検討している。SNCFが過半、間接的にイギリス政府40%、SNCB5%を所有★中国旧鉄道部は解体され、317日監理部門を分離、債務と資産を継承し1.04兆元の資本金で中国鉄路総公司が発足した。3月末の債務は2.84兆元、総資産は4.56兆元、負債比率は62.31%、昨年末より若干増。第一4半期の収支は68.8憶元の赤。本年度5.2億元のインフラ投資と5,200キロの新線開業を見込む。債務の取り扱いは今後検討される見込み★台湾高鉄利用者増、営業成績順調、自由席を増加した。新駅南港への延伸、運行システム等についてJR東海と協調関係★タイ政府は4標準軌旅客新線、メーターゲージ区間の複線化などで676億ドルの投資を計画、さらに都市間、首都圏鉄道、メトロの延伸などを含む7年計画を提案した。Trans-ASEAN ネットワーク、雇用も考慮、50年で回収し、債務のGDP50%超を避ける★411日オーストラリアのコンソーシアム1748キロの複線電化、時速350キロの高速線計画のフェイズⅡを発表、2065年を目指す。国民的議論を期待★Shenyang市は71日開業予定のLRT運行をフランスRATP DevTransudev3年契約、運行会社は市が51%出資、架線なしのLRTCNR Changchun30両を供給する。フランス側は香港、南京、マカオ、ソウルに次いでアジアで5番目★韓国Yongin18.1キロ15駅、自動運転のEverline Light Metro429日開業、ボンバルディアと韓国企業で構成するYRTC35年の契約受注、途中騒音、安全問題で国際仲裁裁判所への提訴もあり開業が遅延,ボンバルディアが30両と運行システムを提供、170人の雇用を確保する★1月に開業したFigueresBarcelona間でTGV Dasyeの乗り入れに関しETCS Level1の互換性問題がありTGVAVEの両国内の相互乗り入れを見合わせている。

 

海外交通政策資料研究会 第32回

海外交通政策資料研究会 第32回 議事録

日時 2013314日 (木)1500

議題及び資料
EU Fourth Railway Package
EU 司法裁判所 上下分離に関する4ケースの裁定
3 Rail欧州 Vision ‘Challenge 2050’
4英 Brown Review of Rail FranchisingProgramme
5 当面のフランチャイズ プログラムの変更
6英 鉄道産業のための長期車両戦略 
7英 Crossrailの車両調達を公的ファイナンスに切替
8仏 Grand Paris Express計画の具体化
9仏 Ouigo low cost TGV
10 西 新運賃制による高速線旅客増
11 鉄道機構改革
12 PTC計画の遅延
13 NEC計画の環境評価と合意形成 
14 高速鉄道の計画遅延についてのOIGの監査報告

報告及び議事内容
EU委員会は130日円滑な旅客ネットワーク形成のためのFourth Railway Package提案を承認した。①参入のための車両、安全に関する審査をEU鉄道機関に引き上げ行政手続きを簡略化する②2019年以降旅客の競争及び公共市場を開放する③公平なアクセスを担保するためインフラマネジャーは、投資計画、列車運行、保守、ダイヤの能力を強化しかつ効率的非差別的でなければならない。組織分離ができないときはファイアウォールを設ける④新旧交代と競争市場に対応できる良質の労働力の確保に努める★EU委員会が提訴した指令91/440問題につきEU裁判所は228日ハンガリーとスペインは違反、オーストリアとドイツ(holding 方式)は合法と裁定した。★CERUNIFEで運営されているEuropean Rail Awardsにおいて226日、関係者の協力を得てUIC ワーキンググループがまとめた’Challenge 2050’が発表された。2050年の鉄道の姿を描き政策、利害関係者、業界の指針となるものである★英国運輸省は、フランチャイズについてのBrown Reviewを発表した。鉄道改革以降92%の旅客増があり基本的なシステムに問題が無いが、運輸省の対応強化,期間、経済変動や政策などの責任外のリスク対応、サービス評価、身近な機関による監視等の改善点を挙げた★英国運輸省は131ICWCの他の4フランチャイズの暫定期間を含む契約改定のプログラムを発表した★英国鉄道関連機関は2042年までに旅客増と電化により現在の8,500両に対し、4,000両の取り換えを含む13,000~19,000両の電車の新製が必要という’Long term passenger rolling stock strategy for the rail industry’をまとめた★民間資金によるロンドンCrossrailの車両とデポ計画を、市が補助金と直接資金調達に切替2018年開業を目指すことになった★Grand Paris Express 計画は72駅、200キロとして11号、14号線の延伸から計画着工される見通しになった★ローコストTGV OUIGOが改良車両を使いパリ近郊Marne-la-Valleeからマルセイユとモンペリエ間で運行される★市場順応型運賃制度の導入によりスペイン国鉄の輸送需要の急増が見込まれている★中国鉄道部が廃止され、企業分野は鉄路総公司に、安全管理を鉄路局に、総合業務は交通運輸部に帰属される見込み。鉄道部の債務2.66兆元(年利150億元、資産負債比率約62%)の帰属が問題となっている★米国PTCの車上、地上設備の設置が進むが規模、資金面で議会で決められた2015年までの完成は極めて困難★FRANEC Futureという組織を作り2015年の工事認可を得るべく環境調査を実施中★米DOT内の監査局が高速鉄道計画の予算執行の遅れについて関係者の合意形成の遅延を指摘した

 

海外交通政策資料研究会 第31回

海外交通政策資料研究会 第31回 議事録

日時 2013124日 (木)1500

議題及び資料
  AMTRAKの改良計画と次世代高速車両導入計画
英 Network Rail2014~2019のビジネスプラン
西 Barcelona~Figueres間高速線開業
西 ITVI 2014-2024
5  仏 SNCFの料金改定
中国 北京―広州高速線の完成 
中国 中国―カザフスタン第2連絡線の開業 

  報告及び議事内容
  
★アメリカ下院運輸委員長交代、AMTRAK社長改良計画の説明と乗客急増の北東回廊に対応するためAcelaに代わる次世代高速車両計画(軽量,車両幅拡大、定員増、220mph)を発表、カリフォルニア高速鉄道とAMTRAKが共同して車両の調達、FRAの安全基準の変更に働きかける★イギリスのインフラ保有会社Network Railは政府の第5期の投資計画作成要請に応え20142019の戦略的ビジネスプラン(£37.5bn)を発表★バルセロナ~フィグエレス間の高速鉄道線の建設が完了し、RENFESNCFの相互乗り入れが実現、マドリッド・パリ間の、直通も計画されている★スペイン勧業省のインフラ、交通、住宅大臣は9月に2012~2024のインフラ・交通・住宅計画(PITVI)をまとめた。GDP0.9 4%の投資,交通施設の利用効率の向上を図る★SNCFは1月24日からのTGV,Intercity,TER運賃の平均2.3%の値上げと26億ユーロの投資計画を発表した★途中区間の工事完成により北京・広州間2298㎞の高速線サービス(計画時速350キロ現行300キロ、所要時間7時間59分)が開始された、中国カザフスタン間第二の連絡線が開通し中国・中央アジア・欧州間の交通量の増大が見込まれる

海外交通政策資料研究会 第28回

海外交通政策資料研究会 第28回 議事録

日時 20129月20日 (木)1500

議題及び資料

1米 MAP21 共和党のAmtrak完全民営化と補助打ち切り案
2中 鉄道収支、事故関係情報,成都・重慶線、
     
Zefiroの供給両数 収支状況
EU インフラ74プロジェクトの資金援助
   
 Directive 91/440上下分離の解釈
Fret SNCFECR の競争に関するAutorite の裁定
5 獨とイラクの 信号設備に関する情報
National Expressのドイツ鉄道への参入
7ベルリン空港の開業予定
8スエーデン 高速線建設

報告及び議事内容
SAFETEA-L以前の歴史と101日に発効するMAP21PL112-141)の特徴及びFTA関係の授権額212億ドル(2カ年)の項目別内容★共和党ロムニーのAmtrakの完全民営化と補助金打ち切り提案★四縦四横の一つ上海・成都旅客高速線の一部成都・重慶間305キロの高速旅客線が第125カ年計画の国家重点プロジェクトに計上され2014250km/hで開業見込★Bombardier Sifang Transportation 2009年の契約を改定しZefiro38070Zefiro25046Zefiro250NG60セットを供給する★中国鉄道前期税引き後赤、景気対策としてインフラ投資の推進★EU2億ユーロの助成金の対象TEN-T74プロジェクトを選定しインフラ強化景気対策を推進★EU Commissionがインフラマネージャーとオペレターが同一Holding にあることにつきDirective91-440違反の懸念ありとしたのに対し裁判所のAdvocate Generateはオーストリーとドイツは所要の手続きが採られており訴追されないとの見通しを表明、これらの問題は今後Packg4の議論としても取り上げられる見込★フランス競争監視機関がFret SNCFDB子会社ECRに対する不公正ありとした★DBEbenfeld-Leipzig間高速線の信号方式をETCSレベルⅡとしSiemensと契約、アメリカUSAIDが認めたイラク再建契約に欧州基準の新線計画、無線とコンピュターの信号システムが含まれる★イギリスNational Expressがドイツ地域鉄道市場への参入を表明★ベルリン新空港が2本の滑走路で20131027日開港と決まる★スエーデン長期高速鉄道線計画の一部Jarna-Linkoping間の建設がTRFIVERKETで具体化しつつある

海外交通資料研究会 第27回

 海外交通資料研究会 第27回 議事録

2012年8月2日 (木)1500

 議題及び資料

1アムトラック NEC 高速計画の改定版
2EU  Rail Recast Directive
3英 HLOS電化5カ年計画(control period 5)
4英 IEP車両契約
5 ベルリン S-Bahnの分割と再契約
6SNCBの再編計画
8 スペインの鉄道再編計画
9中国・欧州間輸送ジョイントベンチャー
10中国 鉄道事故問題
11ボローニヤトンネルの完成
議事内容
以下の点につき報告があり、国内との対比で議論した

 ★アムトラック北東回廊計画を更新、2040全区間専用軌道と220/mphの次世代高速鉄道化、ニューヨークGateway計画★SAFETEA-LUに代わるMAP21計画の動向★EU議会が鉄道の競争市場強化策の導入を承認 ,年内に規制官の強化、インフラ料金、アクセス条件について新しいDirectiveを予定★イギリス電化のローリング計画のControl Period 5(2014-201)の5.2bnに4.2bnを追加、25kv区間の計画拡大,IEP phase1の200km/hとBi-mode車両供給と保守につき政府とAgility Trains(日立とJohn Laingのコンソシアム)£4.5bnの契約★DB Regioの運行するベルリンS-Bahnを3分割し15年コンセッション計画が進行中★DBは始めて半期で10億人、約8億ユーロの利益★ベルギーSNCB HoldingをOperator SNCBとインフラのInfrabelへ分割方針、スペイン、高速、在来、FEVE区間を来年オープン、RENFEを旅客、貨物、車両保守、列車リースの独立会社に分割、地域、都市交通の運行者の選択の自由★中国はヨーロッパとの鉄道物流輸送のため国際的ジョイントベンチャーを設立★カリフォルニア高速鉄道Proposition1資金の一部$4.5bnの公債発行計画議会で承認★地下を含む17.8kmボローニャリンクが完成し高速化進展★東京工業大学の「中国の高速列車技術と大学における鉄道教育・研究の現状」シンポの報告

海外交通政策資料研究会 第26回

海外交通政策資料研究会 第26回 議事録

平成24年6月21日(木)15:00

 議題及び資料
 1米 PTC設置義務の緩和
 2SIEMENS  中国3都市メトロと信号設備契約
  3ECR  中心ヤード整備とGEFCO自動車輸送
  4EUROPORTE  CHANNELのピギーバック輸送
  5 UICとCHSRAのパートナーシップ
  7ブラッセルのAIR/RAIL、ゴッタルド線の運休
  8獨 近距離輸送の危機
 9マレーシア 高速鉄道計画
 10韓国 時速430キロ 試験車

議事内容
以下の点につき報告があり日本との対比で検討を加えた

★米国運輸長官2008年の鉄道安全改良法に定めた2050までのPTCの設置義務を旅客や危険物輸送を行わない線区について緩和することを発表した★GIEMENSは蘇州,青島、重慶のメトロのCBTCシステム導入契約を獲得した★鉄道輸送、ロジステイク会社DB SHENKER系列のフランスの鉄道貨物会社ECRがプジョー、シトロエンのロジステイック部門GEFCOと協調してフランスGEVREYヤードを拠点にヨーロッパ一円の自動車輸送を開始した★ユーロトンネル会社の鉄道貨物子会社EUROPORTE CHANNELがアントワープからイギリスの高速線経由のピギーバックの試験輸送を開始した★UICとカリフォルニアCHSRA高速鉄道建設に関しパートナーを組むことになった。また7月にフィラデルフィアで行われるUIC総会の日本からの講演者の紹介★鉄道とブラッセル空港をつなぐ新たなPPPによるDIABOLO線と地滑りによるGOTTHARDトンネルの一時休止★深刻化するドイツ近郊輸送の経営問題★マレーシアとシンガポールを結ぶ高速線についての検討再開★韓国主要都市を一時間半で結ぶための高速試験列車HEMU-430試作車の公開

海外交通政策資料研究会 第25回

海外交通政策資料研究会 第25回 (議事録)

開催日時 平成24年5月10日(木)15時

 議題及び資料
1 欧州の信号設備システムは世界標準となるか
   参考1ERTMS   UIC e-news Nr289
      2 Sweden  First ETCS  Level 3
      3 GE Transportation ERTMSへ参入
2 California 高速鉄道 2012 Business Plan
3 GAO報告 ハドソン川トンネルの必要性と財源
4 EU Commission  TEN-T計画の推進
5 獨 Bundesverkehrswegeplan
6 英Network Rail  プロジェクトのアウトソース
7 台湾高鉄 新車両購入
 議事内容
 以下の点につき報告があり国内問題との関連で検討した

★欧州で導入が進むERTMS(European Rail Traffic Management System)の国際会議とERTMSの一部ETCS(European Train Control System)の欧州外も含めたレベルごとの採用動向★カリフォルニア高速鉄道理事会(4月12日)における工事費の変更、在来線との共用などを含む改定ビジネスプランの決定と州議会への提出★ハドソン河トンネル建設計画の州知事の拒否に関するGAO調査リポート、工事費と負担割合、通勤、北東回廊上の役割★EUのTEN-T計画の見直しと3月22日の閣僚会議の同意、今後欧州議会での決定までのプロセス★ドイツ基本法に根拠を置く連邦交通路計画の1973年第一回計画以降の経済変動や東西統合等による数次の改定、2001年–2015年の現行計画に至る詳細経緯と投資額、2015年からの新計画の課題★イギリスの鉄道施設保有会社Network Rail、効率化を求めプロジェクトマネージメント部門の一部のアウトソース計画★台湾高鉄の新車両48両4編成の日本から購入とその背景

 

海外交通政策資料研究会 第24回

海外交通政策資料研究会 第24回 議事録

平成24年3月22日(木)15時開催

議題及び資料 

1米国 State of Union Addressとインフラ、交通投資
2米国 SAFETEA-LUの経緯と延長法、予算の上院での可決
3仏国 Nimes-Montpellier間の客貨高速線建設に関するRFFのPPP契約
4仏国 RFFと地域圏とのGPSO計画の進展
5仏国 旅客サービスの質に関するAutoriteの新設
6仏国 ストに際しての航空旅客保護法
7ECRのParis-Marseille間長大高速貨物列車輸送
8印度 第12次5カ年計画に関する専門委員会による鉄道投資計画の提案
9EU 欧州~コーカサス~アジア輸送回郎の支援

議事内容

★不要になった戦費を償還とインフラの再生に使うとした米国の予算教書に関し①FRA(470億ドル)とFTA(1078億ドル)の2013~2018の6箇年計画予算②高速鉄道計画(総額80億ドル)のこれまでの経緯③都市交通整備と雇用も含め老朽化対策の諸施策とその財源手当、Highway Trust Fund の改組、Transportation Infrastructure Finance and Innovation Actの制定とインフラ投資バンクの設立提案、共和党との関係などの説明があった★米国の交通投資計画関連法律について、ISTEA,TEA21,SAFETEA-LUに至るこれまでの経緯とSAFETEA-LUの延長法の現状、AMTRAK再生を主目的として制定されたPassenger Rail Investment and Improvement Act の経緯、景気刺激策として制定れたAmerican Recovery and Reinvestment Actと予算の関係などについて報告があった★ニーム・モンペリエ間客貨両用のフランス初めてのバイパス新幹線ルートの建設について2017目途でReaeau Ferre de France(RFF)とBouyguesグループとファンドの間のPPP契約に関し、RFFの役割、現況、建設改良計画と地域等との協議、貨物輸送の現状、Bouyguesグループの構成、PPPの性格、建設の効果、在来線の利用などについて意見交換をした★フランス南東部の420キロの大鉄道改良計画(GPSO)に関しRFFと地域とのフェーズ1の3年間の協議が整い2014年の公益宣言が予定されているが、この協議の手続きや進行について議論した★フランス、2月16日に鉄道、航空旅客に対し最大の透明性と情報を提供する目的でサービスの質に関する新しいAutoriteがMEDDTL(環境国土交通住宅省)に設置されているCGEDD(環境国土交通審議会)内に設置され、企業のサービスの改善指導と旅客の情報の透明性と質の向上に関する情報提供を行うことになった★フランス、航空ストにつき航空会社の体制を整え旅客に適切な情報を提供するため48時間前の公表を必要とするという法律が憲法審査会で承認され3月16日に発効した。我が国の労働関係調整法との対比を含め討議した★DBの子会社Euro Cargo RailとT3Mは1月11日より833m長、時速120キロ、週5往復のパリ・マルセイユ間の高速貨物輸送を始め、1月19日からルクセンブルグとペルピニャン間でSNCFのGeodis が850m長のトラック輸送列車の運行を始めたことに関しヨーロッパでの貨物分野での鉄道輸送事業の現状と展開について車両技術の観点をも含め議論した★インド鉄道の近代化に関する専門家グループのリポートが2月28日に鉄道省に提出され発表された。2012-2017の12次カ年計画に組み入れられることが予想され、橋梁、信号、車両、駅、PPP、土地利用、貨物および高速旅客回郎、プロジェクトのレビュー、情報通信、安全、人材、組織、資金などにつき15の提案を行っており、8兆ルピーに上る投資計画を我が国の技術輸出との関連で議論した★TRACECA(ヨーロッパ・コーカサス・アジア運輸回郎,黒海、カスピ海を経由し中国に至る))はEUが1993年に打ち上げ、途中各国による相互協定で進められ、2010年にフォーラムを開催、協調、資金調達や安全確保などを含め具体的プロジェクトが進行中でありEUとしてこれをサポートすることを表明したのを受けランドブリッジ計画などとの対比で検討した

 

海外交通政策資料研究会 第23回

海外交通政策資料研究会 第23回 議事録 

平成24年1月26日(木)15時開催

議題及び資料 

1米国 Northeast Corridor の高速鉄道計画
2中国 鉄道事故関係情報
3中国 CSRの新高速車両
3英国 HS2計画の進展
4イタリー Italo AGV
5フランス SNITのその後の情報
6研究会で取り上げた海外交通政策に関する法令、報告書等の取りまとめについて

議事内容

★Passenger Rail Investment and Improvement Act 2008 のあと2010年5月に政府を含む関係者で構成されたWorking GroupがNortheast Corridor Infrastructure Master Plan(178p)を発表、9月にはAMTRAKがVision for High-Speed Rail in the Northeast Corridor (32p)を発表した。今回改めてこの内容を検討しAMTRAKの現状、ネック区間、高速化、2030目標達成のための必要改良項目及び投資額、各国の関与の実態、現下の政治情勢、実現性、技術的問題点等について議論を行った★12月28日の中国鉄道事故の報告書に関し、雷害によるLKD2-T1の故障と信号表示、バックアップやフェイルセイフシステム、開発手順、現場の取扱、海外からの論点などについて取り上げた。また一般的に車上信号と地上信号のデュアルシステムの事例と取扱等について議論した★中国CSRが昨年末に設計速度500キロの新高速車両を発表したがこれまでの世界の高速記録と車両タイプにつき論じた。★イギリスのHS2計画のフェーズ1計画(ロンドンとバーミンガム間、2026年完成予定マンチェスター、リーズへの延長は2032年予定)が決まったことに関し日本企業の関与が話題になった★イタリアのNuovo Transporto Viaggiatori(NTV)がヨーロッパ最初のオープオープンアクセス参入旅客事業者として開業に向けての高速車両(Italo AGV)を公開したのに伴い、イタリア高速線の開通状況、RFI,Trenitaliaとの関係、NTVの資本構成、アルストム、SNCFとの関係、今後の車両タイプなどにつき議論した★フフランスの2009-967法によりGrenelleにより検討、討議されることになったLe Schema national des infrastructeures de transport(SNIT交通インフラ計画)原案内容(Avant Projet)と意見聴取を含む状況について報告があり議論した★研究会でこれまで取り上げた交通政策に関する法律,報告書等がリストアップされ、何らかの形で協会図書室に保存することが提案されたが、原文は膨大なものになるためタイトル、サマリー、項目、アブストラクト,出典などを作成する方向で次回以降更に検討することになった